昨今の社会情勢の変化にともない、旅行会社や外食業界、百貨店や自動車業界など、多くの会社が減益に追い込まれています。
そのため、ある日突然人事から呼び出され、会社から契約打ち切りを宣言されたり、シフトを減らされてしまったりした人も少なくないのではないでしょうか。
自営業やフリーランスとして働く人のなかにも、自粛ムードの影響で客足が遠のいたり、仕事が来なくなってしまったりした人もいると思います。
「このままでは駄目だ」
「貯金がなくなってしまう前に転職したい」
「同じ業界に再就職しても、もしかしたら次「流行」が起きたときにまたリストラされてしまうかもしれない」
「他業界に行くための知識や経験が何もない」
このような不安を抱えている人に伝えたいことがあります。
この記事では、スキルなしの状態からすぐに他業界に転職したい人に向けて、転職活動で最初にするべきことや、不況に強いおすすめの業界をご紹介します。
まず何をするべきか
転職活動をするとき、まずはいきなり求人サイトを開くのではなく、自分が求めるものをキーワードでまとめてみることをおすすめします。
具体的には下記のとおりです。
・すぐに働ける
・不況(社会情勢の変化)に強い
・スキルが身につく
・高収入
・未経験可
・やりがいがある
もし思いつかないときは、前職場のどこが好きで、何があまり好きではなかったかを考えてみるとよいでしょう。
たとえば私の場合、前職は橋梁設計事務所でCADオペレーターとして働いていました。
そしてそれに対して、「給与が高く、CAD未経験で1年目から設計業務に携われるところはよかったが、毎日3時間の残業があり年休が100日だったのがつらかった」と考えています。
ここから、私が無意識に会社に求めているものは下記のものだったと言えるのです。
・CADスキルに興味があった→未経験可/スキルが身につく
・残業や少ない休みが辛かった→年休110日くらいはあってほしい
そして、自分が転職先に求めることをいくつか列記したら、現時点での優先順位を決めていきましょう。
「しばらく腰を据えて働きたいので不況に強い業種が最優先。次点でスキルが身につき、収入も高ければベター」と言った具合です。
この優先順位の決定は、企業探しをスムーズに進めるために効果的です。
不況が続く昨今のなかで、転職時に気をつけてほしいことがあります。
それは、長期的な視点で職探しをすることです。
転職してもすぐにリストラ、あるいは会社自体がなくなってしまってはスキルも身につきませんし、同じことの繰り返しになってしまいます。
せっかく転職活動を頑張ったのに、またすぐに振り出しに戻ってしまっては、精神的なダメージも大きくなってしまいますよね。
「すぐに働けてスキルが身につく仕事」とは
この記事を読んでいる人の多くが、「自分には業種チェンジするスキルがないから、同じ業種で再就職するしかない」と考えているのではないでしょうか。
しかし実際は、「すぐに働けて、かつスキルが身につく仕事」は意外とあるものなのです。
普通に考えると、「スキルが不要=すぐに働ける」「スキルが必要=一定期間の学習・経験が必要」と考えがちになりますよね。
しかし、仕事によってはすぐに就職し、スキルを身につけることも可能です。
そしてその仕事とは、IT業界なのです。
「すぐに働けてスキルが身につく」
一見矛盾した言葉にも聞こえますが、それには3つの理由があります。
人材不足
1つ目の理由は、そもそもIT業界全体が人材不足の傾向にあることです。
ひとくちで「IT業界」と言っても、その仕事の種類は多岐に渡るため、なかなか人手が充足しないのです。
・AI関連
・クラウドサービス
・アプリ開発
・5G事業
とくに上記4つの職業は、ここ数年で急速に成長し、需要が増したサービスです。
新規分野ゆえに参入してくる人がまだ少なく、人材を確保するために求人を出している企業も多くあります。
それに加え、1つの業種のなかにも、開発職やマネジメント職、営業職などさまざまな働き方があるのも特徴的。
仕事内容の幅が広く、かつ経験者はすでに何かしらのプロジェクトに張り付きになっているため、なかなか異動やジョブチェンジをすることはありません。
よって、新たなプロジェクト発足や人材確保のために未経験者を採用することが多くなっています。
社内教育
未経験者を採用する機会が多い企業では、当然ゼロから学習できるような教育の仕組みを整えているところが多くあります。
社内教育はもちろん、技術スタッフの更なるスキルアップのために資格取得を支援する取り組みをしているところも数多くあるのです。
実際に私が勤めていた会社は、CADなどを使っているとはいえ厳密な意味でIT業界の会社ではありませんが、社内教育が充実していました。
それは、工業高校生や高専生以外、とくに女性の場合は未経験で入社する人が多かったためです。
実際に私は設計もCADも未経験で入社しましたし、女性の先輩もおなじく未経験だったそうです。
また、入社後の資格取得の後援も厚く、資格に応じて給与が上昇するシステムもありました。
これらの仕組みを上手く利用できれば、知識ゼロの状態からでも就職できますし、基礎的なスキルをすぐに身につけることができます。
なにか1つでも資格があれば自分のキャリアの専門性も増し、よりよいポストで働くこともできるでしょう。
ただ、未経験の場合、働きながら学習するという強い意欲をアピールできるかどうかがカギになりますので、面接には気を引き締めて挑みましょう。
ITスクール
昨今はさまざまなITスクールが存在しています。
そのため未経験の人でも業務に必要なスキルを最速で身につけることができます。
これが、未経験でも転職できる3つ目の理由です。
ITスクールには、ただIT関連の仕事を学ぶだけでなく、課程修了後の就職支援を行っているところも多くあります。
評価の高いITスクールは、大手企業の求人をいくつも持っているとのこと。
前述の通り、IT業界の仕事は分野も職種も多岐に渡ります。
そのため未経験では、せっかく学んだスキルがどのような職種や会社にマッチするのか見極めるのが難しいでしょう。
しかし、ITスクールの就職支援を受けることで、自分のスキルを最大限に活かせる職場に出会える確率がグッと上がります。
また、近年ではインターネット上でプログラミングを学べるスクールも増えています。
それらのなかには、20代の第二新卒やフリーターの人向けのものもあるので活用しない手はありません。
ひとり暮らしや奨学金の返済などの理由から、すぐにまとまった収入が必要だという人もいるでしょう。
そういう場合には、働きながら研修を受けられる仕組みを持っているスクールもあるのでぜひチェックしてみてくださいね。
最後に
・求人を見る前に働きたい条件のキーワードを確認する
・長期的な視点で転職先を探す
・不況や社会情勢の変化に強いのはIT業界
・IT業界は未経験から目指せる
この記事を総括すると以上になります。
iPhoneが次から次へと新機種が発表されるように、IT業界もめざましく発展していくはずです。
さらに、グローバル化やデジタル化の影響で、一般企業がプログラマやエンジニアを欲する機会も増えていき、ますますIT業界は人材不足に陥ることでしょう。
これらの事情を総合的に考えると、社会情勢の変化や不況のなかでも働き口が安定しているのはIT業界だと言えそうです。
エンジニア職やプログラマ職は、何かしら優れたスキルがないと就職できないと考えがちですが、実際は未経験でも働けるようになっていることも多くあります。
もしいきなり働き始めるのは不安な人や、自分がIT業界に適性があるかどうか事前に知っておきたいと考えている人は、ITスクールを受講してみるのはいかがでしょうか。